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本さえあれば、日日平安
長迫正敏がおすすめする本です。
本さえあれば、穏やかな日日。ほっこりコラム連載中です。本好きのほんわかブログ・「本さえあれば、日日平安」
本好きの、本好きによる、本好きのための“ほんわか”。一日を穏やかに過ごす長迫氏のおすすめ本はこれ!
2021/01/11 更新
本さえあれば、日日平安
長迫正敏がおすすめする本です。
コミック
警備員さんと猫 尾道市立美術館の猫
著者:にごたろ
出版社:KADOKAWA
「も~どーしょーるんよ、そっち行ったらいけん!」
妻が慌ててお掃除ロボットに駆け寄った。フローリングから和室へのちょっとした段差に乗り上げ、登ることも降りることもできずにウィ~ンと唸っているのだ。
娘から有ると便利だと教わり、息子におねだりして昨年末に買ってもらった。今頃と思われるかもしれないが、わが家にとっては最新の家電だ。
でも予想に反して天然で、ちょっとおバカな動き方をする。掃除が終わると自分の部屋(充電器)に戻るはずなのだが、同じところをぐるぐる回ったりキッチンに迷い込んだりする。
そんな迷走する姿から、ある芸人さんにちなんで「べっぷちゃん」と命名した。漢字だとその芸人さんに申し訳ないので、わが家は「ひらがなべっぷ」だ。
本来お掃除ロボットには多彩な機能があり、設定次第で使い勝手が随分と違ってくる。いわば使う人次第だ。
なので大きな声では言えないが、天然でおバカなのは、実は私たちの方だったのだ。
予測不能な動きをするべっぷちゃんと妻。まるでお風呂上りに裸で走り回る幼い子どもと「こらこら、まて~」と追いかける母親のようだ。
そんなやりとりを見ていた私は、思わず笑ってしまい、そして何故か癒されていた。
優しい妻は「動きやすいように」と、フローリングを片付け掃除してからべっぷちゃんのスイッチを入れる。お掃除ロボットを使う前に掃除?
それに、とんちんかんな動きで目が離せず世話が焼ける子なので、家事が忙しく面倒をみられない時は使わないで寝かしておく、と言う。
お掃除ロボットなのに過保護すぎんか?
たぶん使い方間違っとるよ、大きな声では言えんけど…
先日TVで松本伊代さんや早見優さんなど80年代のアイドルが、NiziUの「Make you happy」を歌っていた。見ていた妻は「あら、かわいい!私にも出来るかも」と真似して踊りだした。
いかんせん妻のは縄跳びダンスではなく「しこ踏み」ダンスとなったが、確かに見ている私をhappyな気分にしてくれた。
読む人を癒し、幸せな気持ちにしてくれる「Make you happy」な1冊。
「警備員さんと猫 尾道市立美術館の猫」 にごたろ
取材協力・尾道市立美術館 KADOKAWA
この本は広島県の尾道市にある、尾道市立美術館の警備員さんと美術館に入りたくて侵入を試み続ける2匹の猫たちのお話です。Twitterで話題なのでご存じの方も多いのではないでしょうか。
黒猫のケンちゃんと茶トラのゴッちゃん(本名は吾作)、そして警備員さんとの攻防の一部始終を切り取った写真もですが、カラーイラストと漫画は、どのページも見ているだけで心が和みます。
ちなみに私は、74ページの「ゴッちゃんの作戦 その②」のゴッちゃんが好きです。