絶対的な答えがないのが歴史や考古学。科学と経験と想像を膨らませ色々考えてみると時間が経つのを忘れます。だから私も歴史が大好きです。しかし、本書の竹倉氏は人類学者です。世界各地の神話、儀礼を渉猟する過程で縄文土偶研究に着手されたそうです。著者は、人類学の視点から「土偶は植物の人体化」という一つの結論を導き出しました。答えのない考古学に対して人類学者が出した一つの論、面白くないわけがありません。土偶資料満載！あなたを縄文の世界に連れて行ってくれる1冊です。