２年前に中公新書で刊行された『応仁の乱』が社会現象となるほどヒットして以来、日本史を題材にした新書が次々と刊行されています。今回ご紹介するのは、その火付け役となった中公新書編集部が満を持して世に出した『日本史の論点』です。
古代・中世・近世・近代・現代における２９の論点について、５人の歴史研究家が解き明かします。「邪馬台国はどこにあったのか」・「元寇勝利の理由は神風なのか」・「江戸時代の首都は京都か、江戸か」・「明治維新は革命だったのか」・「田中角栄は名宰相なのか」といった、全時代的に興味をそそる論点がそれぞれ５～１０ページで解説されています。目次を見て気になった論点から読み進めても良いでしょう。
「いい国（１１９２）つくろう鎌倉幕府」で覚えている人は是非手にしてみてください。日本史の研究が日々蓄積されて塗り替えられていることを感じ取れるはずです。