本が好きです。
小説が好きです。
小説を、むしゃむしゃと咀嚼、いや牛のように何度も反芻を繰り返しています。
文体に体を揺らし、
キャラクターひとりひとりとじっくり語り合い、
トリックや、真相や、大どんでん返しとハイタッチを繰り返し、
信念や、救いや、祈りや、絶望にその都度きっちり心臓を貫かれ、
そのうちに、小説を味わうだけでは飽き足らず、これはどのような材料でどんな工程を経てつくられたのだろうか、と知りたくなってきます。ええ、野暮かもしれませんけれど。

映画のメイキング、自分じゃ作れない複雑なお菓子を作る料理番組、そんなものと同じように、小説家の書いた小説の書き方の本が大好きです。三浦しをんさんの『マナーはいらない　小説の書きかた講座』も今年の1月に紹介していました。本当に好きです。

小説家の山本弘さんが、ご自身が雑誌〈奇想天外〉の奇想天外SF新人賞で佳作に入選したところから、どのように書き続けて来られたか、あの小説はどうやって芽を出したのか、丁寧に紹介されています。
世界のすべては本です。一人の小説家はものすごいすさまじい一冊の本です。
この本を読むと、山本弘さんの目で世界を見ることができます。
このすさまじい本の続きを、もっと読みたい。わたしの目ではとらえられない世界をもっと見せ続けて欲しい。

次回作を楽しみに待っています。
BISビブリオバトル部の続きはあるのでしょうか？空ちゃんのその後もずーっと気になっています！空ちゃん、最高です。