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本さえあれば、 日日平安

本さえあれば、 日日平安

長迫正敏がおすすめする本です。


2021/09/07 更新

本さえあれば、 日日平安


長迫正敏がおすすめする本です。


コミック

女の園の星 1

著者:和山やま

出版社:祥伝社

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女の園の星 1

「いつもコラム読んでます!ファンです💕」
“晴れの国”と呼ばれている隣県の系列店舗に在庫確認をした際、女性スタッフからプレミアムなロールケーキのような甘い言葉をかけて頂いた。夢のようだ。

でも電話で良かった。マスクで隠れていたが、嬉しすぎて鼻の下はこれまでにないくらい伸びていたのだ。聞こえなかった振りして「えっ、もう一度いいですか?」と聞き返したい気持ちを抑えて「あ、あ、ありがとうございます。」、しどろもどろにお礼を言った。
ドキドキは一日続いた。「ファンです💕」私はこの一言で今日ご飯三杯はいける。この一言で今月も頑張っていけるのだ。

ありがたいことに、実は他にもファンはいる。信じられないだろうが、そう言って下さる人は、ほとんどが女性だ。
自慢したいけど今まで隠していたのは、私が関与しないところで女性だけの争いがあってはいけないからだ。ファン同士で私を巡るいさかいが起きるのは本意ではない。
「♪けんかをやめて 二人をとめて 私のために争わないで~」(作詞・作曲 竹内まりや/河合奈保子)といった気持ちだ。

そう言ってくれるのは、みんな同じ会社の人なので身内と言ったら身内だけど、ファンの方たちの交流の場としてファンクラブを作ってはどうだろう?事務局長はI部長にお願いするとしてもファンクラブ会長は…、恐れ多くて言えない。

みんなが気兼ねなく集まれるようになった暁には、「ファン感謝祭」を実施したいと思っている。
司会は店長Mにお願いしよう。まず第一部はトークショーだ。私は話下手だが、店長Mが上手く私の良さを引き出してくれるだろう。何なら一人でしゃべってくれるかもしれない。
でもトークだけでは面白くないので余興も必要だ。第二部は、カラオケはどうだろうか。私が好きな70年代のフォークソング特集。これも一人では恥ずかしいので特別ゲストとして息子に登場してもらおう。かぐや姫、風、アリス、NSP、ふきのとう、グレープなどの名曲を親子でデュエットするのだ。グループ名は、ダミゴエーズだ。

お笑いも必要だ。これはもう考えている。妻との夫婦漫才で決まりだ。私はうなずくだけのネタ、と言うより普段通りでいいから楽だ。
私が誕生してからの写真のスライドショーというのもありかもしれない。サプライズで「あいつ今何してる?」と昔のクラスメイトの足跡を訪ねたビデオが流される、さらに元カノ登場…

最後はサイン会だ。自慢ではないが、私は字が下手だ。でもサインならごまかせる。ご希望の方とは握手してツーショット写真もOKだ。SNSにアップしてもらっても構わない。
サインと一緒にお土産としてオリジナル図書カードをお渡しする。表にはロシアリクガメのトンちゃんとオカメインコのキイちゃんによる、「大怪獣空中戦 ガメラ対ギャオス」(私が幼稚園の時、初めて映画館で観た映画・1967年/大映)宣伝用ポスターを模した写真だ。さらに「本さえあれば、日日平安」に繋がるようにQRコードを付ける。我ながらナイスアイデアだ。

稟議が通ったらHPで告知します。それまでは、しばしお待ちを。

「女の園の星 1 」 和山やま 祥伝社
ある女子校、2年4組担当・星先生。生徒たちが学級日誌で繰り広げる絵しりとりに翻弄され、教室で犬のお世話をし、漫画家志望の生徒にアドバイス。時には同僚と飲みに行く…。な~んてことない日常が、なぜこんなにも笑えて愛おしいんでしょう!?未体験マンガ、お確かめあれ!

本書はもともと売れているコミックだが、先日TVの情報番組で紹介され更に売上が伸びている。番組を見ていた妻から「買ってきて!」と依頼されたので購入した。妻から息子へ、そして今日私に回ってきた。少しだけ試し読みはしていたが、ちゃんと読んだのは初めてだ。

全部で5話+おまけ、各々の話を1時間目、2時間目と言い現わしているが、私は3時間目が面白かった。
授業中に漫画を描いていた生徒・松岡さんに、注意しながらもアドバイスする星先生。実は大学生の時、漫画研究会に属していた。松岡さんが描いた「エターナル カオル」はとても斬新な作品だが、星先生が考えた続きのストーリーは、さらに上をいく秀逸な物語だ。読むと創作意欲を掻き立てられる名作であり、迷作だ。

5時間目もいい。密かに星先生の観察日記をつけている鳥井さん。ある日、提出すべきノートと観察日記を間違えて星先生に渡してしまう。焦る鳥井さん、ホッとする鳥井さん、鳥井さんの表情の変化がいい。特に目だ。驚いた目、観察している目、悪いことを企んでいる目、確かに目は口ほどに物を言う。目だけで気持ちを表現できるこの著者はプロだと、素人のように感心してしまった。こんな感想しか書けない私は、まだまだコミックの素人だ。
それにしても、いかにも女子校生といったノリがいい。うちの娘も、その頃は確かこんな感じだった。目は細かったけど…

この作品に触発され今回のコラムを書いた。いつもながらと言うか、いつも以上の妄想話だ。本気にしている人はいないだろうが、稟議も出していないので悪しからず。
ただ最初の「いつもコラム読んでます!ファンです💕」だけは実話。ファンの皆さん、いつもお読みいただきありがとうございます。
でも皆さんは、私ではなく、私が書く「妻のファン」だと言うことも知っています。

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