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Slow Books ~コトバのあや~

Slow Books ~コトバのあや~

高垣亜矢がおすすめする本です。


日本人が奏でる『コトバの音符』。言葉が織りなす模様“言葉の文(あや)”日本人が使う巧みなコトバ、本の中に見え隠れする「コトバのあや」
本をじっくりと読んでいると、その中に光る作者の巧みなテクニック。高垣亜矢さんの視点で捉えた“コトバのあや”を紹介します。

2010/09/11 更新

Slow Books ~コトバのあや~


高垣亜矢がおすすめする本です。


フィクション

原稿零枚日記

著者:小川洋子

出版社:集英社

定価:1,365円

原稿零枚日記

日記体で描く長篇小説と銘打った本作は、女性作家「私」の日記。苔むす旅館での奇妙な体験、子泣き相撲見物など。現実の生活を日記体で記しているのに、なぜか非日常の気配が漂う。主人公をご自身とかけはなれている人物像にした、といえども、小川洋子的世界はしっかり健在。日常を歩いていたはずなのに、不思議な別世界に迷い込む。それこそ小川ワールド。物語は日常に潜み、見つけられて言葉にされるのを待っている。

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