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Slow Books ~コトバのあや~

Slow Books ~コトバのあや~

高垣亜矢がおすすめする本です。


日本人が奏でる『コトバの音符』。言葉が織りなす模様“言葉の文(あや)”日本人が使う巧みなコトバ、本の中に見え隠れする「コトバのあや」
本をじっくりと読んでいると、その中に光る作者の巧みなテクニック。高垣亜矢さんの視点で捉えた“コトバのあや”を紹介します。

2011/07/26 更新

Slow Books ~コトバのあや~


高垣亜矢がおすすめする本です。


文庫

隣の女

著者:向田邦子

出版社:文藝春秋

定価:520円

隣の女

 今年の夏は向田邦子没後30年。
 本作所収の「胡桃の部屋」が7月26日より松下奈緒主演で連続ドラマ放映。

 生真面目で不器用な長女・桃子が、蒸発してしまった父親の代わりに、母・弟・妹を守るため奮闘する家族物語。短篇ながら向田節が炸裂。家族であろうとすればするほど遠ざかる絆、もどかしくもなまめかしい男女の関係。これらは、向田邦子自身の姿とだぶる。固く閉じた胡桃の実。ああ、本当の気持ちを出せたなら。

胡桃の部屋

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