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Slow Books ~コトバのあや~

Slow Books ~コトバのあや~

高垣亜矢がおすすめする本です。


日本人が奏でる『コトバの音符』。言葉が織りなす模様“言葉の文(あや)”日本人が使う巧みなコトバ、本の中に見え隠れする「コトバのあや」
本をじっくりと読んでいると、その中に光る作者の巧みなテクニック。高垣亜矢さんの視点で捉えた“コトバのあや”を紹介します。

2021/07/28 更新

Slow Books ~コトバのあや~


高垣亜矢がおすすめする本です。


ノンフィクション

ハニオ日記 I 2016-2017

著者:石田ゆり子

出版社:扶桑社

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ハニオ日記 I 2016-2017

「SlowBooks」6年ぶりの再開です。

 2009年から2015年のあいだ、ぽつぽつとここで本の紹介をしていました。とはいっても当時フリーペーパーの本コーナーに毎月3冊載せていただいていたものの転載がほとんどでしたが(時々スイッチが入って熱量の高い回がありました)。そのコーナーも案外長く、10年近く続きました。最後に担当さんから初めて感想をいただきました。「選ぶ本が好きでした」と。報われる思いがして涙をこぼしたのを覚えています。
 
 そもそもこのコラムを立ち上げてくださったのは、K本部長でした。「タイトルは『レンアイ放浪記』でいこうや。え?なんでだめなん?」
 だめとはいったものの、結果的にコラム連載が放浪してしまいました。シゴトの心が放浪してしまったのでした。  
 それでも、そのあいだも本は読んでいました。ぽっかり開いた穴を埋めるように、すがるように、言葉を、物語を欲していました。気がついたら6年もたっていたのでした。
 その間、石田ゆり子さんのインスタグラムを見るのが楽しみのひとつでした(今も)。子猫の「ハニタビ」兄弟と、「おかーさん」ゆり子さんの日々がかわいい写真と心あふれる文章でつづられ、このたびその5年間の記録を3冊にまとめた『ハニオ日記』(扶桑社)が刊行されました。ゆり子さんも5年経ったことにびっくりされていますが、わたしもびっくりしています。この本を読めるということは、その歳月をふりかえる余裕ができたということなのでしょう。
 なんでもない日々の大切さ、記録するということの大切さ。
 このコロナ禍でより強く考えさせられます。
 愛を伝えるのに躊躇してはいけないのです。同じ明日が来るとはかぎらないのですから。時間もかぎりがあるのですから。

 そんなことを考えていると、このコラムの再開の打診がI部長からありました。以前のものを読み返すとそのときの思いや空気がよみがえりました。記録しておいてよかった。
 自分のためだけではなく、ほかのだれかにも届くように、ここでまた言葉を紡いでいければと思います。ゆっくりかもしれないけれど、放浪はもうしないと思います、たぶん。

 (追伸)
I部長から「クラブのチーママみたいな感じで」というリクエスト。思い出したのがTV番組でみた天海祐希さんと石田ゆり子さんのスナック。ゆり子さんはチーママという設定でした。そんな感じでいいのかしら。

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